【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

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身体心理学的アプローチ

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トラウマによるシャットダウン状態は、そのトラウマ状況に適応するための正常な反応と考えられます。解離状態、転換反応、失感情症、失体感症などの症状は、トラウマ体験から自らを守るための背側迷走神経の働きにより引き起こされます。本来適応的な反応であるこれらの症状が、あるところで固まって動きが取れなくなってしまい、必要でない状況でも同様の反応をしてしまうと病気として治療の対象となってしまうのです。

効果的なトラウマ治療においては、このシャットダウンの閾値と生理学的状態を変化させています。その結果、再び社会的な交流ができるようになり症状も改善していくのです。ポリヴェーガル理論においては、他者との交流により生理学的状態を協働調整することができると考えており、そのためには「安全である」と感じることが重要であり、セラピストの役割はそれを可能とする信頼関係を作ることでもあると言えます。

安全であると感じる環境で、固まっている生理学的状態(呼吸、心拍、筋緊張など)を少しずつ改善していくことが、ポリヴェーガル理論における効果的なトラウマ治療であるとポージェス博士は考えています。これまでの、「トラウマは心の病気である」という考えではなく、トラウマ状況への適応的な身体の生理反応が固定した状態であるという考え方により、身体からのアプローチを併用した「身体心理学的治療法」という新しい潮流が広がりつつあります。