【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

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今ここモードに切り替える

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脳というスーパーコンピューターへの外部からのデータ入力手段は五感と身体感覚です。パソコンのキーボードやマウスでデータを入力する作業を、人間では五感と身体感覚を使って行っているのです。今この瞬間に目の前の世界で何が起こっているかといった情報収集を脳コンピューターは自動的に行っています。

一方、過去に体験した出来事の情報は、パソコンのハードディスクのように脳コンピューター内にデータとして保存されており、必要に応じてその情報にアクセスしています。人間の脳コンピューターのデータベースには、生まれてから現在までの膨大な情報が保存されており、その検索には多くの時間やエネルギーを使ってしまします。

脳コンピューターが消耗するエネルギー量は、今この瞬間の現実世界の情報処理をする「今ここモード」の時よりも、過去や未来についての考え事をしたりボーっとしたりしている時の方が大きいと言われています。最新の脳科学でも、ぼんやりしている時の方が何かに集中している作業時よりエネルギー消費量が大きいということが分かってきました。

冷静な自分の鍛え方

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「冷静な自分」を鍛えるための方法の一つとして、今この瞬間に意識を向け観察するトレーニングをすることが効果的です。そこで、様々なリラクセーション法を利用してこのトレーニングをしていきます。例えば呼吸法です。ゆっくりと腹式呼吸をする時には、まず呼吸に意識を向け今の自分の呼吸の状態を観察します。

今この瞬間の身体の動きである呼吸を観察することで、意識を過去や未来から現在に引き戻すことができます。これを普段から練習することで、「不安な自分」が過去や未来に行きエネルギーを消耗してしまうのを防ぐことができるのです。その他にも、自律訓練法や瞑想法なども同じように効果があります。

太極拳や気功などの、呼吸を意識しながら身体をゆっくりと動かす方法も自分自身の身体の状態を観察することになり効果的です。このような方法を毎日繰り返し練習することで、次第に「冷静な自分」が大きく成長することになるのです。習い事と同じですので、毎日継続できる自分に合った方法を見つけて練習することが上手くいくコツです。

不安な自分の特徴(癖)

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「不安な自分」というのは、現在のことではなく過去や未来のことを色々と思い悩む癖があります。また自分の価値判断基準が絶対的だと思い込み、「~に違いない」「~べきだ」「~ねばならない」などと物事の善し悪しを評価し決めつけてしまう傾向があります。実は、これらの癖を持っていることが、ストレスを感じる大きな原因となっているのです。

タイムマシーンでもなければ過去に戻ることも未来に行くこともできないにも関わらず、「不安な自分」は脳の中では今の自分にはどうすることもできない過去や未来のことについて考え、後悔したり思い悩んだりしています。現実には不可能なことを考えてしまうのでエネルギーをものすごく消費してしまうのです。

これを防ぐためには、「不安な自分」が考え事をしていることに気づき、今この瞬間の現実の世界に意識を戻すトレーニングが必要で、「冷静な自分」がその主役となります。「冷静な自分」というのは、物事を客観的に観察することができます。観察する対象は、今この瞬間に目の前で起こっている現実の出来事や、自分自身の心と身体の状態です。

不安な自分への対処法

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「不安」「恐怖」「怒り」などは、本来動物としての人間にとって地球上で生きていくために必要な感情です。危険から身を守り、自分自身や家族や仲間達が生き延びていくことができるように、考えたり行動したりする上において重要な役割を果たしています。そのため、これらの感情を無くしたり直接コントロールしたりしようとしても難しいのです。

そこで前回にお話しした「冷静な自分」の出番がやってくるのです。「冷静な自分」を鍛えて大きくすることで、相対的に不安・怒り・恐怖という感情が小さくなっていきます。最終的にはゼロにはなりませんが、ほとんど気にならないくらいに小さくしたりコントロールしたりできるようにすることは可能です。

この「冷静な自分」を鍛えて大きくする方法として、『マインドフルネス』という瞑想法が役に立ちます。「今この瞬間瞬間の評価(価値判断)をしない気づき」を意味するマインドフルネスは、「冷静な自分」のトレーニングの方法としてとても効果的な考え方です。近年ストレスマネージメント法として、欧米を中心に世界的にも広がりつつあります。