【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

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環境への適応反応

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人間も含めて動物は環境に適応するように元来創られています。例えば春夏秋冬の季節の変化に対して、身体は少しずつ気候の変化に適応しようと身体の機能を自動的に調整していきます。ところが現代社会においては、エアコンの普及でドアから一歩外に出ればいきなり冬や夏ということが起こってしまいます。

その都度、身体は必死になって適応しようとするのですが、本来の自然の変化に少しずつ合わせてきた身体にとっては、急激な変化は大変な無理を強いられる不自然な状態であり大きなストレスとなります。これまでは自然環境に適応するよう機能してきた身体は、ここ数十年で人工的な文明環境に適応しなければならなくなったのです。

さらに、昼夜の区別が不明瞭となり情報量の増大に伴い休息する時間が減ってしまいました。睡眠や休息は「エネルギー再生」のための大切な時間です。睡眠中や休息している時には副交感神経というリラックスモードの自律神経が主に働き、エネルギーを再生したり傷んだ細胞を修復したりしているのです。

fight, flight and freeze 反応

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震災のような身に危険が及ぶ急激な環境変化により、脳は緊急事態と判断し、逃げたり戦ったりできるよう交感神経の働きを亢進させ、全身の筋緊張を高めると同時に心拍数や血圧を上げることになります。呼吸も浅く速い状態になり、時に「息をひそめる」という文字通りに止まったりすることもあるのです。

その結果、動悸や息苦しさを感じたり不安感をより強く感じたりします。特に息苦しさを感じている時には、胸の周囲の呼吸を行っている筋肉が緊張のためコルセット状態になっていることが多く、胸式呼吸に慣れている人にとっては息苦しく感じてしまうのです。

このような状況が朝から晩まで毎日続いていると、脳と身体がそのストレス反応を繰り返すことで学習してしまい、ストレスがなくなった環境になっても、何かあるごとに自動的に反応して症状が起こったりするようになるのです。このストレス反応自身は環境に適応するための正常な反応で、通常は時間と共に元の状態に戻っていきます。

自律神経とエネルギー再生

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自律神経には緊張モードの交感神経とリラックスモードの副交感神経の2種類があります。交感神経は、もともと動物としての人間が、戦うか逃げるかといった緊急事態や生きていくために身体を動かして活動する時に主に働いている神経です。そのような時には脳細胞や筋肉はフルに活動しており、そのためのエネルギーの消費量も増えています。

そのエネルギーの材料となる酸素や栄養素を血液により身体の必要な部位に補給するために、心臓のポンプ作用をパワーアップして心拍数を増やし血圧を高めているわけです。また、エネルギーは熱に変換され、一定の体温を維持するためにも使われています。このように、人はエネルギーを絶えず再生し続けなければ生きていくことができません。

バッテリーを充電しないと携帯電話が使えないのと同じで、人間も使ったエネルギーは必ず再生しておく必要があるのです。その材料が食べ物や水や空気であり、それらを身体の中に取り入れて加工して細胞やエネルギーに作り変えているわけですから、どのような材料を使うかがとても重要になります。