【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

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対症療法と原因治療

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本来であれば、原因を解決することが根本治療になるのですが、一般的な病院では薬で症状を抑えるだけの治療が中心となります。例えば、頭痛の原因が長時間の同じ姿勢によるパソコン作業であれば、人間工学的な観点から、症状が起こらない姿勢での作業方法を指導する必要があります。

しかし現実的には、どうような姿勢で長時間作業をすることで身体のどの部分の筋緊張が過剰になり、その結果今の症状が起こっているということを説明し、その対策として何をすれば良いのかといった具体的な方法を教えるといったことは行われず、単に鎮痛剤・筋弛緩剤・抗不安剤・抗うつ剤などの薬が処方されます。

何度も繰り返しますが、今の薬物療法中心の医学は、原因治療ではなく結果としての症状を緩和したり取り除いたりという対症療法が中心の医学です。最終的な治癒はほとんど本人まかせであり、原因となっている「行動」「思考」「栄養」などが改善されるまで、症状は続くことになるのです。

痛みのもう一つの役割

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検査で異常が見つからない痛みの場合は、本人の訴えが本当であるという前提のもとに薬が処方されます。逆にどんなに痛くても、痛みや苦痛を口に出すのは自分が弱いからであり我慢すべきだと子供の頃から教え込まれていると、本当は痛くてもいつもニコニコ顔で無理して働き続けたりします。

そのため周囲の人たちにとっては、痛みは存在しないことになり、本人が倒れて初めて気づくということも起こったりします。そういう意味では、痛みはコミュニケーションという役割も併せ持っていることになります。このようなことから、同じ症状を訴えていても、その原因や程度は皆違っていることになるのです。

また、痛みが起こる身体的原因があったとしても、痛みの感じ易さは人によって異なり、同じ人でも心の状態で変化します。専門的には「疼痛閾値」という表現をしますが、不安・緊張・抑うつ気分などがある場合は疼痛閾値が下がるため、そうでない時より痛みを感じ易くなると言われています。

自覚症状は主観の世界

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身体の症状と違って精神症状の場合は、診察と心理テストが中心となり、身体の病気のような客観的な検査はほとんどありません。身体の異常からきている精神症状の場合は、CTやMRIや脳波などの検査ができますが、身体的には問題ない不安や抑うつ気分などの症状は、患者さんの訴えや表情を手がかりに薬を処方します。

身体の病気でも、検査で異常が見つからないような痛みや倦怠感などの症状は、全て主観的な情報を頼りに治療を進めていくことになります。特に慢性の原因不明の痛みについては、痛みを抑えることが治療の目的となり鎮痛剤が処方されたりします。そのため、長期間薬を飲み続けることになってしまうのです。

明らかな怪我や検査でがんや潰瘍などの異常が判明すれば、その痛みの原因と考えて治療が可能となります。痛みの程度を客観的に測定する方法はまだ見つかっていません。そのため、原因が見つからなくても本人が「痛い」と訴える限り、その言葉に従って病院は痛み止めを処方することになります。

医学は科学的?

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医学は科学的でなければならないと一般的に考えられていますが、実は今の科学のレベルでは、人の健康や病気のごく一部しか解明されていないのです。特に患者さんが訴えられる症状は極めて主観的な世界です。その症状を手がかりにさまざまな検査をして、その原因を突き止め治療しようとするわけです。

通常、主観的情報である自覚症状と客観的情報である検査データの2つの要因を考慮していくことになるのですが、現在一般的な病院で行われている検査では異常が見つからないことも多く経験します。診察でも異常所見がなく検査結果も問題ないとなると、自覚症状のみで診断名をつけて薬を処方することになります。

例え検査で異常が見つかったとしても、それは結果として身体の中で起こっている変化であり原因ではありません。近代西洋医学が対症療法中心のアロパシー医学であるのは、結果として起こっている心身の変化しかわからないからであり、その変化を異常と考え取り除くことを治療としているからです。