【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

三ノ宮駅から徒歩5分 ナチュラル心療内科クリニックのブログです。

健康な自己イメージ

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慢性の痛みや症状がある人の場合も、シロクマの実験と同じような現象が脳の中で起こっていると考えられます。「この痛み(症状)さえ治ったら・・・」「この痛み(症状)を何とかしたい!」と、長年悩まされ続けている痛みや症状についての感覚やイメージがまず頭の中に浮かび、それを何とか解決したいと考え意識することになります。その結果、痛みや症状に伴う自律神経系などの身体反応も自動的に引き起こされてしまいます。

決して望んではいないにもかかわらず、意識すればするほど逆に痛みや症状をより強く感じ、いつまでも治らないということが起こってしまうのです。これを解決するためには、最初から望む状態を直接考えたりイメージしたりすることが有効です。すなわち、「望まないことをしない(避ける)」といぅ否定型ではなく、「望むことをする(選択する)」という肯定型で考える(イメージする)習慣を身につける練習をしていくのです。

「もし今の痛み(症状)が完全に治って何でも好きなことが自由にできるという状況になったら、毎日どんな気持ちでどんなことをして暮らしていますか?」という質問を慢性の痛みや症状がある患者さんにしたときに、具体的なイメージが全く浮かんでこないということをよく経験いたします。これは、痛みや症状が生活の中心になってしまった結果、健康な時の自己イメージがわからなくなってしまっている状態と言えます。

シロクマの実験

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痛みなどの症状や心身のストレス反応を伴ったトラウマ記憶のデータベースを書き換えることが、慢性疼痛などの根本治療となります。再プログラムの手段としては、脳コンピュータの入力デバイスとしての五感や身体感覚を使って書き換える方法と、思考パターンを変える方法があります。前者については、これまでのブログでご紹介してきましたので、これから後者についても少しお話していきたいと思います。

最初に簡単な思考実験をしてみましょう。誰でも動物園や写真などでシロクマを見たことがあるかと思います。今から1分間、そのシロクマの姿を絶対に思い浮かべないようにしてみてください。・・・いかがでしたか?
おそらくシロクマの姿がまず頭の中にでてきたのではないでしょうか。これは、1987年に米国の心理学者のWegnerが行った「シロクマの実験」内容を、分かりやすく簡単に体験できるよう少し変えたものです。

脳コンピュータは、データ入力された順番に仕事をしていくという特徴があります。望む望まないにかかわらず、最初に考えたことから順番に処理していこうとするので、まずシロクマのイメージが頭の中に浮かび、それを思い浮かべないようにしようと努力することになります。結果的に、頭の中はシロクマだらけになってしまうという矛盾した状況が起こってしまうのです。

慢性の痛み(症状)は心の痛み?

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「この痛み(症状)さえ治ったら・・・」「この痛み(症状)を何とかしたい!」という言葉を患者さんからよく聞きます。特に原因不明の痛み(症状)が長年続いている場合には病院を何カ所も受診し、日常生活にも支障がでて精神的にも不安や落ち込みなどの症状が多くなります。通常の対症療法の診療では、鎮痛薬・抗不安薬・抗うつ薬などの薬物療法が中心のため、患者さんの症状が自然に治まるまで通院し続けることになります。

このような原因不明の長く続いている身体の症状の治療においては、発症要因と持続要因とに分けて考える必要があります。最初に症状が出たときの原因と、その後その症状が持続している原因は異なっています。例えば事故などで怪我をした場合、傷つけられた細胞や炎症部位に集まってくる白血球などの炎症細胞から放出されるさまざまな痛み物質が、侵害受容体と言われる痛みセンサーを刺激することで痛みを感じます。

この初期の急性疼痛は通常は一過性であり、時間と共に炎症も治まり痛みも軽減して治っていきます。ところが、この痛みの体験と同時に怒りや不安・恐怖などのネガティブな強い情動と、それに伴う自律神経系のストレス反応が起こった場合、その心身のストレス反応とセットになったトラウマ記憶として疼痛感覚が脳のデータベースに記録されてしまいます。その結果、慢性疼痛として長期間に渡って痛みが持続することになります。

魔法のスキップ!

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心と筋肉の関係について、イメージと姿勢を使ったセルフチェックの方法をご紹介いたしましたが、姿勢だけでなく身体を動かすことも心の状態に大きな影響を及ぼしています。人間は動物というお話を以前にいたしました。座ってじっとしているよりも、立ち上がり動いている方がより自然な状態なのです。最近では、立った状態でのパソコン作業を推奨する企業も出てきて、それ専用の高い作業デスクも商品化されています。

しかし、現実的には長時間座って仕事をせざるを得ないことの方が多い現代社会においては、短時間でもかまわないので仕事の途中に身体を動かすような工夫を積極的にしていく必要があります。できれば30分に1回は、ほんの1分でもかまわないので仕事を中断し、立ち上がったりストレッチをしたりといった方法で身体を動かしてみましょう。筋緊張がリセットされ気分転換になるため、その後の仕事の効率が上がり疲労度も軽減し易くなります。

子供の頃、誰でもワクワクして楽しい気持ちの時にスキップをしていたかと思います。このスキップをする時の筋肉の動かし方の記憶情報は、その時のポジティブな感情とセットで脳のデータベースに記録されています。そのため大人になった今でも、ほんの一瞬スキップをするだけで何となく楽しい気持ちになってしまいます。このスキップは、短時間で気持ちをリフレッシュしてくれる「魔法の動作」です。トイレや廊下など周囲に誰もいない場所に行って、ほんの10秒ほど手足をできるだけ大きく動かしてスキップして効果を実感してみましょう!

心の状態が筋肉に及ぼす影響のチェック方法

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前回のポジティブとネガティブなイメージを使って、今回は心の状態が身体に及ぼす影響をチェックしてみましょう。この方法は2人で行います。まずチェックを受ける人は、利き腕を真横に真っ直ぐ指先まで伸ばした状態で立ちます。もう一人のチェックする人は相手の真横に真っ直ぐ伸ばされた腕の手のあたりを上から下に向けて押し下げます。腕を横に伸ばしている人は、腕が押し下げられないようできるだけ力を入れて抵抗して頑張ってください。

十分に腕に力を入れて相手の力に負けず頑張れることを確認したら、一旦真横に上げた腕を下ろします。その状態で目を閉じて、まず最初は誰の助けもなく絶望的で気落ちしたイメージを思い浮かべます。十分にイメージできたことを確認してから、先ほどと同じ要領で腕を真横に真っ直ぐ力を入れて伸ばします。その腕をもう一人の人が上から押し下げます。力を入れて腕が下がらないよう抵抗することができたでしょうか?

次に、一旦腕を下ろしてもらい、その状態で楽しくて元気で希望に満ちあふれた時のイメージを思い浮かべてもらいます。十分にイメージが浮かんだことを確認してから、腕を再び真横に真っ直ぐ力を入れて伸ばしてもらい、それを上から相手の人に押し下げてもらいます。そして力を入れて頑張ることができるかどうか確認します。次に同じ手順で、自分がどちらのイメージを浮かべているかは相手に伝えないでお互い試してみて、相手がどちらのイメージを思い浮かべていたかを当ててみましょう。

姿勢の違いが脳に及ぼす影響のチェック方法

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筋肉の使い方と脳の関係について自分自身で簡単にチェックできる方法があるのでご紹介します。まず最初は筋肉の状態が脳に影響しているかを調べる方法です。椅子に座った状態で背中を丸めて前かがみのうなだれた姿勢を取ってみましょう。その状態で、過去の辛かった時のことを思い出してみてください。誰の助けもなく絶望的で気落ちした記憶を30秒ほど思い出してイメージします。

次に同じ姿勢のままで、逆の楽しくて希望に満ちあふれて元気だった時のことを思い出してイメージします。この下を向いたうなだれた姿勢での2通りのイメージが終わったら、今度は背筋を真っ直ぐ伸ばして正面を向いた姿勢で、同じように2通りの正反対のイメージを思い浮かべてみてください。このように2通りの姿勢で2通りのイメージ(合計4つのパターン)を体験してみた結果、どの姿勢の時にどちらのイメージがより浮かび易かったでしょうか?

サンフランシスコ州立大学の学生を対象に行われた私の恩師エリック・ペパー博士の研究では、前屈してうなだれた姿勢ではネガティブなイメージが、背筋を伸ばして正面を向いた姿勢ではポジティブなイメージの方がより浮かび易かったという結果が出ています。このことは、自分の意思で変えることができる筋肉を利用して、心の状態を自分自身でコントロールできるという可能性を示しています。

姿勢や身体の使い方が人生を変える?

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現代社会は乗り物やパソコン・スマホなしでは成立しないぐらい、一昔前と比べて大きく生活スタイルが変化しています。動物としての健康を考えた場合、身体を動かさずに長時間同じ姿勢で仕事などの日常生活を送るということは極めて不自然なことであり、病気になって当然と言えるでしょう。身体を動かしている生活が当たり前の時代には、特に健康的な生活を意識しなくても良かったのかもしれません。

しかし今の時代は、積極的に身体を動かしながら仕事や日常生活を送るということを意識的に考えることで、自分自身の健康を守ることが求められているのです。筋肉が心を変えるという話しをしたかと思いますが、普段下向き姿勢が長いと、その姿勢を作っている筋肉の状態を脳はネガティブな状況と判断してしまいます。その結果、ネガティブな感情やイメージや記憶の情報処理を優先してしまう傾向が高まります。

これに対して、背筋を伸ばして正面を向いている姿勢を作っている筋肉の状態は、元気でエネルギーがあるポジティブな状態と脳が判断するため、ポジティブな感情やイメージや記憶の情報処理が優先されます。そして実際の日常生活でも、仕事や人間関係が良好なことが増えていくことになります。このように、身体をどのような状態にして日々の生活を送っていくかで、人生が大きく変わってしまうことにもなるのです。

動かない動く物?

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生物学的に人間を分類すると、動物界・脊椎動物門・哺乳綱・霊長目・類人猿科・ヒト属(ホモサピエンス)となるそうです。何故このような分類を紹介したかと言うと、人間も動物の一種族に過ぎないということを強調したかったからです。動物は動く物と書きます。すなわち絶えず動き回って生きている生物であり、刻々と変化する地球環境に適応しながら毎日暮らしているわけです。

動物がじっと動かずにいる時は、休息を取ったり眠ったりしている時か病気の時ぐらいです。健康で休む必要がない時にもじっと同じ姿勢で固まっている動物は、地球上ではヒト属ぐらいではないでしょうか。人類の長い進化の歴史の中で、ここ数十年特にその傾向が強くなってきているようです。元々動物の身体は、動き回りながら環境に適応していくように進化してきました。

したがって、自律神経系/内分泌系/免疫系といった調整システムも身体を動かし続けていることを前提に機能しているわけです。ところが人間のライフスタイルは、近年動かない状態でいる時間が増えてきており、本来の動物としての機能が使われないまま退化しているような気がいたします。実際、毎日座っている時間が長くなるほど病気になり易く寿命も短くなるという“Sitting disease(座り病)”という概念も提唱されています。オーストラリアで行われた45歳以上の男女22万人の3年間の追跡調査で、座る時間が1日4時間未満の人達に比べて11時間以上座っている人は、死亡リスクが40%も高いという結果が出ています。

スマホ姿勢が病気を作る!

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姿勢の違いだけて身体のホルモンバランスが変わるということは、普段自分自身がどのような姿勢で生活をしているかで体調や心の状態が影響を受けているということになります。例えば、スマホをしている姿勢はLow Powerポーズになるので、自信を高めてくれるテストステロンは減少しストレスホルモンのコーチゾルが増加してしまいます。その他にも、パソコン操作時などの下向きの姿勢でも同様のことが起こっているのです。

特にスマホ操作時の頭を前に傾けた姿勢は、頚部に大きな負荷をかけています。2014年に報告された研究論文では、前方に頭を傾けるに従って頚部への荷重が増え、仮に頭部の重さを5kgとすると15度傾けるだけで約12kgが、60度傾けると27kgの荷重が頚部にかかるということです。この27kgという重さは8歳(小学2年生)の子供の平均体重になるので、後頚部~肩の筋肉はとんでもない過緊張状態を強いられることになります。

このような姿勢を毎日長時間取っていると当然筋緊張による肩こりや頭痛が起こってしまいます。同時に精神的にも自信のない絶えず不安感をかかえた状態になるわけです。対症療法の今の医学では、頭痛薬と抗不安薬が処方されてしまいますが、日常生活の姿勢を変えない限り薬を飲み続けることになります。筋肉は同じ使い方をすると脳がそのパターンを学習するため、普段の姿勢も次第にLow Powerポーズになってしまいます。

姿勢の違いでホルモンが変化!

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腸や心臓がホルモンも作っているという話を以前しましたが、筋肉も実はホルモンに影響を与えているという興味深い研究があります。米国の社会心理学者のエイミー・カディー氏の著書「<パワーポーズ>が最高の自分を創る」(早川書房)によると、姿勢の違いだけで自信を高めてくれる男性ホルモンのテストステロン(女性でも量は少ないですが分泌されています)とストレスホルモンのコーチゾルの値が変化するというのです。

この本の中で、どのような姿勢になっているかにより体内でのホルモン分泌量が影響を受けるという大変興味深い研究結果が紹介されています。それによると、10分以上の安静時間の後に2通りの異なった姿勢を2分間とり、その前後で唾液中のテストステロンとコーチゾルを測定した結果、High Power ポーズの群ではテストステロンが19%上昇しコーチゾルは25%減少したということです。

またLow Powerポーズの群では、逆にテストステロンは10%減少しコーチゾルが17%上昇しているのです。実際の姿勢としては、High Powerではいわゆるスーパーマンが胸を張って立っているような姿勢やガッツポーズのように両腕を上に上げて広げた姿勢で、Low Powerポーズは背中を丸めてうなだれたようなションボリ姿勢です。この研究結果から、米国では会議や面接などの前に自信を高めるために数分間ハイパワーポーズを取る人が増えているとのことです。