【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

三ノ宮駅から徒歩5分 ナチュラル心療内科クリニックのブログです。

自分自身で健康を回復できる力を身につける

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今から約8年前の2009年から、当クリニックでは薬を使わず自分自身で健康を回復できる力を身につけるという一般的ではない特殊な治療を行ってきました。この方法は、薬物療法が中心となる国が認めている標準治療ではないため、保険診療ができず自費による自由診療になってしまいます。

そのため、保険診療に比べるとかなり高額な診療費となり、受診される皆様にとって経済的な負担が大きくなってしまい、せっかくの薬に頼らずに健康を回復できるこの素晴らしい方法を多くの皆様にお伝えできないというジレンマを感じておりました。この状況を少しでも改善することができればという思いで、この度1年ぶりにブログ『健康になる力』を再開することにいたしました。

これまでのブログでも書きましたが、現在の西洋医学における薬の役割はピンチヒッターに過ぎません。原因そのものを治す根本的な治療法ではないため、原因が解決しない限り継続して飲み続ける必要があります。しかし、人は自分自身で健康を回復・維持する「セルフヒーリング」力を持っており、その基本的な考え方や方法をこれからご紹介していきます。

病気や症状の持つプラスの意味

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病気や症状は不快で苦痛を伴うため、できれば消えてなくなって欲しいものです。しかし、実は症状にもプラスの意味があります。一つは体調の異常やストレスに気付くための警告サインとしての役割です。代表的なものとしては痛みがあります。確かに痛みは苦痛で不快な感覚ですが、もし痛みを感じないと怪我をしても気づかないので非常に危険なわけです。

うつ状態では倦怠感・疲れ易い・おっくうで何もしたくなくなるというような症状が起こってきます。これらの症状は、本人にとってみれば病気で困ったものだということになりますが、身体にしてみればエネルギー不足であることを本人に知らせ、動き回ってこれ以上エネルギーを消耗させないようにブレーキをかけている状態なのです。

このような場合は、まずストレス環境から離れ十分休息を取ることでエネルギーが補充されます。症状が強くなったから病気が悪化したと考えるのではなく、少し無理しているのかもしれないと、いつもよりも睡眠や休息を十分取るようにすることが大切なのです。そうすることで症状はより速やかに改善し重症にならなくてすむのです。

薬の役割はピンチヒッター

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薬の役割についてお話ししたいと思います。一般的には薬は病気を治すと信じられています。この「治す」という言葉の定義にもよりますが、いわゆる根本的な治療という意味では薬は病気を治しません。あくまでも、こころとからだが癒やされて自己修復していくまでの期間、症状を抑えたりコントロールしたりしているに過ぎないのです。

身体の病気と考えられている高血圧や糖尿病なども、とりあえず症状や検査データを薬が改善してくれますが、病気の原因そのものを治しているわけではありません。当然、食事や運動などの生活習慣を全く変えない日常生活を送っている限りは、薬をやめると病状が悪化して元に戻ってしまいます。生活習慣病と言われているのはこのような理由からです。

このように薬の役割は、根本治療ではなくより好ましい生活習慣に変えるまでの間、病気が進行しないようにコントロールして時間稼ぎをしてくれるピンチヒッターなのです。お薬で症状を抑えている間に、生活習慣や環境をより好ましい状況に変えたり、自分自身のストレスへの抵抗力を高めたりすることができれば、薬の漸減や中止が可能となります。

治療法の選択肢

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うつ病などのこころの症状やストレスによる身体の不調の治療法としては、通常は薬物療法かカウンセリングや心理療法が行われます。心理療法の中でも認知行動療法は近年保険適応が認められ、薬物療法単独より治療効果も高いと言われています。そのほかにも、代替療法としてアロマセラピーやヨーガや気功や瞑想など多くの方法が世界中には存在します。

従来の西洋医学による治療は他者療法が中心になります。病院を受診してお薬を使って治しましょう、またはカウンセリングを受けて治しましょうと受身的な感じになってしまいます。しかしそれ以外にも、心身が本来の健康バランスを取り戻すために自分自身で実践できる、リラクセーション法のようなセルフコントロールが中心の方法もあります。

自分でできるこの方法は、ストレスへの抵抗力を高めることで症状の再発を防いでくれます。ストレスによる交感神経緊張状態から、副交感神経が優位なリラックス状態に速やかに切り替えることができるように、日頃から自律神経の働きを自分自身でトレーニングして鍛えておくことで、回復力(レジリアンス)を高めることが可能となります。

ストレス反応とリラクセーション反応

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人間の身体の中では、ストレス反応とリラクセーション反応という2つの反応が起こっています。身体のストレス反応が起こっているときは交感神経の働きが優位になりますし、リラクセーション反応のときは副交感神経の働きが優位になってきます。それに伴って、身体の状態や内臓の働きは変化します。

副交感神経が活発に働いているときは胃腸が働き、食事から栄養を吸収したり、休息や睡眠により疲れを回復したりします。交感神経が主に働いているときは、身体を動かしたり仕事をしたりと、筋肉や脳細胞でエネルギーが多く必要とされます。薬の減量や中止が上手くいくためには、この2つの反応のバランス回復が鍵となります。

すなわち、エネルギーの再生と細胞のメンテナンスを主に司っている副交感神経系によるリラクセーション反応へのスムーズな切り替えが、日常生活の中でできるようになることが薬の漸減中止にとっては重要なポイントとなるのです。そのためには、自分自身で「思考」と「行動」と「栄養」を変えていくセルフヒーリングという方法があります。

習いごとを始める

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長年のストレス環境の中での生活で、ストレス反応と言われる交感神経の緊張状態が癖になってしまった身体を、リラクセーション反応を意識的に起こすように練習することで再びバランスの取れた状態に戻すことができます。すなわち、こころと身体がくつろいだリラックス状態になることで、エネルギーの再生が積極的に行われるのです。

具体的には、ゆっくりと腹式呼吸を行う呼吸法、自己暗示の一種の自律訓練法、リラックスイメージを誘導する方法、最近注目されているマインドフルネス瞑想などさまざまな方法があります。いずれも、お薬を飲むようにただ受身的にそれを行えば効果がでてくる方法ではありません。すべて、自らが積極的に意識的に継続的に練習を行う必要があります。

スポーツや楽器演奏やダンスなどと同じで、毎日の繰り返しの練習により脳が自律神経バランスの取れた新しい使い方を学習していきます。従って、病院で治してもらうというよりは、新しい習い事を始めるという感覚に近いと思います。クリニックに来られた患者さんに、「このクリニックでは治しませんよ」と最初にお伝えするのは、このような理由からです。

薬を減らすための準備

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必要でない交感神経の過剰な働きをできるだけ緩め、リラックスした状態にして副交感神経がきちんと働くように維持することができれば、お薬を減らしていくことが可能になります。その場合、少しずつ身体を薬がない状態に慣らしながら減らしていくということが重要となります。

私のクリニックでは、薬以外のさまざまなリラクセーション法や意識の集中の仕方をお教えしています。最近では、スポーツクラブなどでもヨーガや気功やストレッチの教室が開催されていますので、自分にあったリラクセーション法などを探されるといいでしょう。その場合、毎日練習するということが重要なポイントになります。

これらの方法は、たまに練習するくらいでは効果がありません。次にお話しするリラクセーション反応を、身体に覚え込ませるまで繰り替えし練習することが大切なのです。人間や動物は、毎日同じことを繰り返していると脳がそのパターンを学習し、最終的には心と身体が自動的に反応するようになるという学習理論に基づく『行動療法』という方法です。

抗うつ薬・抗不安薬・睡眠薬の減らし方

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症状が回復して日常生活も普通に暮らせるようになると、薬を少しずつ減らしながら中止することができます。ただ、そのためには次のような準備をしておくことが大切です。まず、エネルギーを消耗するようなストレス環境から離れていた方が減らしやすいでしょう。それから、自分自身のストレスへの抵抗力を十分高めておく必要があります。

現在の精神科での治療は薬物療法が中心となりますが、症状が回復した後の減薬と中止については、本人の症状まかせのため、ストレス状況やストレス耐性を積極的に改善していく治療はほとんど行っておりません。そのため、症状が改善した後も何年にもわたって薬を漫然と飲み続けたり、一旦中止できても再発する患者さんが多いと考えています。

特に抗うつ薬は急に中断することによる副作用がありますので、できるだけゆっくりと身体を慣らしながら減らしていく必要があります。薬を少しずつ減らして最終的に中止するためには、ストレス環境を改善すると同時に自分自身のストレスへの抵抗力を高めるためのトレーニングや工夫が重要となります。また、栄養状態が原因の一つとして大きく影響しているため、その対策も同時に行っていきます。次にその具体的な内容をご紹介していきたいと思います。

うつ病の再発とは

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休息と薬物療法でとりあえずまた走り始めることができますが、これだけではまたオーバーヒートを起こして症状が再発してしまいます。いくらエンジンオイルを補充して元の状態に戻ったと言っても、その後また同じように休むことなく無理な運転を続けていると、当然オイルがすぐに減ってしまい同じことを繰り返してしまいます。

すなわち、本来の自分にあった道を、自前のオイルの補充で間に合うペースで走ることができない限り、いつまでも外からお薬という形で、リサイクルしたオイルを補充したりエンジンの回転数を下げたりしなければならなくなってしまうのです。それでは、どのようにすれば薬を減らして最終的には止めることができたり、再発したりしないようにすることができるのでしょうか。

お薬と休息だけでも、うつ状態やストレス症状は改善いたします。しかし、ストレス環境が続いたりストレスへの抵抗力が弱かったりすると、薬を飲まなくなるとまた再発してしまいます。再発を防止するためには、心身のエネルギーの消耗状態を改善しておく必要があります。そのための方法として、積極的な休息としての『リラクセーション法』や省エネモードの生活に切り替えるための『認知行動療法』が有効と言われています。

うつ状態での薬の役割

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前回のようなオーバーヒート状態になった場合どうすればいいのでしょうか。 車の場合であれば、まず停車してエンジンを冷やしオイルを補充します。人間の場合も同じです。まず仕事を休んだりストレス環境から離れたりして十分休息することが大切です。それから一般的には、お薬を使った治療が行われます。

今行われている薬物療法の一つに抗不安薬(いわゆる安定剤)があります。この薬は交感神経の緊張状態を和らげることで休息を促してくれます。必要以上にアクセルを踏み込んでエンジンをふかしたり、車が止まっているにもかかわらずエンジンがアイドリング状態で回っていたりするとエネルギーをどんどん消耗してしまいます。抗不安薬はそのような状態を改善してくれます。

もうひとつの代表的な薬として抗うつ薬があります。この薬の役割は、エンジンオイルを補給することで人間にとって脳というエンジンがまた回り始めることができるようにしてくれます。ただ、車の場合と違ってそれぞれのエンジンにぴったりと合ったオイルの種類と量を上手く選択しないと、副作用というエンジンの不調を起こしてしまいます。