【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

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姿勢の違いが脳に及ぼす影響のチェック方法

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筋肉の使い方と脳の関係について自分自身で簡単にチェックできる方法があるのでご紹介します。まず最初は筋肉の状態が脳に影響しているかを調べる方法です。椅子に座った状態で背中を丸めて前かがみのうなだれた姿勢を取ってみましょう。その状態で、過去の辛かった時のことを思い出してみてください。誰の助けもなく絶望的で気落ちした記憶を30秒ほど思い出してイメージします。

次に同じ姿勢のままで、逆の楽しくて希望に満ちあふれて元気だった時のことを思い出してイメージします。この下を向いたうなだれた姿勢での2通りのイメージが終わったら、今度は背筋を真っ直ぐ伸ばして正面を向いた姿勢で、同じように2通りの正反対のイメージを思い浮かべてみてください。このように2通りの姿勢で2通りのイメージ(合計4つのパターン)を体験してみた結果、どの姿勢の時にどちらのイメージがより浮かび易かったでしょうか?

サンフランシスコ州立大学の学生を対象に行われた私の恩師エリック・ペパー博士の研究では、前屈してうなだれた姿勢ではネガティブなイメージが、背筋を伸ばして正面を向いた姿勢ではポジティブなイメージの方がより浮かび易かったという結果が出ています。このことは、自分の意思で変えることができる筋肉を利用して、心の状態を自分自身でコントロールできるという可能性を示しています。

姿勢や身体の使い方が人生を変える?

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現代社会は乗り物やパソコン・スマホなしでは成立しないぐらい、一昔前と比べて大きく生活スタイルが変化しています。動物としての健康を考えた場合、身体を動かさずに長時間同じ姿勢で仕事などの日常生活を送るということは極めて不自然なことであり、病気になって当然と言えるでしょう。身体を動かしている生活が当たり前の時代には、特に健康的な生活を意識しなくても良かったのかもしれません。

しかし今の時代は、積極的に身体を動かしながら仕事や日常生活を送るということを意識的に考えることで、自分自身の健康を守ることが求められているのです。筋肉が心を変えるという話しをしたかと思いますが、普段下向き姿勢が長いと、その姿勢を作っている筋肉の状態を脳はネガティブな状況と判断してしまいます。その結果、ネガティブな感情やイメージや記憶の情報処理を優先してしまう傾向が高まります。

これに対して、背筋を伸ばして正面を向いている姿勢を作っている筋肉の状態は、元気でエネルギーがあるポジティブな状態と脳が判断するため、ポジティブな感情やイメージや記憶の情報処理が優先されます。そして実際の日常生活でも、仕事や人間関係が良好なことが増えていくことになります。このように、身体をどのような状態にして日々の生活を送っていくかで、人生が大きく変わってしまうことにもなるのです。

動かない動く物?

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生物学的に人間を分類すると、動物界・脊椎動物門・哺乳綱・霊長目・類人猿科・ヒト属(ホモサピエンス)となるそうです。何故このような分類を紹介したかと言うと、人間も動物の一種族に過ぎないということを強調したかったからです。動物は動く物と書きます。すなわち絶えず動き回って生きている生物であり、刻々と変化する地球環境に適応しながら毎日暮らしているわけです。

動物がじっと動かずにいる時は、休息を取ったり眠ったりしている時か病気の時ぐらいです。健康で休む必要がない時にもじっと同じ姿勢で固まっている動物は、地球上ではヒト属ぐらいではないでしょうか。人類の長い進化の歴史の中で、ここ数十年特にその傾向が強くなってきているようです。元々動物の身体は、動き回りながら環境に適応していくように進化してきました。

したがって、自律神経系/内分泌系/免疫系といった調整システムも身体を動かし続けていることを前提に機能しているわけです。ところが人間のライフスタイルは、近年動かない状態でいる時間が増えてきており、本来の動物としての機能が使われないまま退化しているような気がいたします。実際、毎日座っている時間が長くなるほど病気になり易く寿命も短くなるという“Sitting disease(座り病)”という概念も提唱されています。オーストラリアで行われた45歳以上の男女22万人の3年間の追跡調査で、座る時間が1日4時間未満の人達に比べて11時間以上座っている人は、死亡リスクが40%も高いという結果が出ています。

スマホ姿勢が病気を作る!

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姿勢の違いだけて身体のホルモンバランスが変わるということは、普段自分自身がどのような姿勢で生活をしているかで体調や心の状態が影響を受けているということになります。例えば、スマホをしている姿勢はLow Powerポーズになるので、自信を高めてくれるテストステロンは減少しストレスホルモンのコーチゾルが増加してしまいます。その他にも、パソコン操作時などの下向きの姿勢でも同様のことが起こっているのです。

特にスマホ操作時の頭を前に傾けた姿勢は、頚部に大きな負荷をかけています。2014年に報告された研究論文では、前方に頭を傾けるに従って頚部への荷重が増え、仮に頭部の重さを5kgとすると15度傾けるだけで約12kgが、60度傾けると27kgの荷重が頚部にかかるということです。この27kgという重さは8歳(小学2年生)の子供の平均体重になるので、後頚部~肩の筋肉はとんでもない過緊張状態を強いられることになります。

このような姿勢を毎日長時間取っていると当然筋緊張による肩こりや頭痛が起こってしまいます。同時に精神的にも自信のない絶えず不安感をかかえた状態になるわけです。対症療法の今の医学では、頭痛薬と抗不安薬が処方されてしまいますが、日常生活の姿勢を変えない限り薬を飲み続けることになります。筋肉は同じ使い方をすると脳がそのパターンを学習するため、普段の姿勢も次第にLow Powerポーズになってしまいます。

姿勢の違いでホルモンが変化!

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腸や心臓がホルモンも作っているという話を以前しましたが、筋肉も実はホルモンに影響を与えているという興味深い研究があります。米国の社会心理学者のエイミー・カディー氏の著書「<パワーポーズ>が最高の自分を創る」(早川書房)によると、姿勢の違いだけで自信を高めてくれる男性ホルモンのテストステロン(女性でも量は少ないですが分泌されています)とストレスホルモンのコーチゾルの値が変化するというのです。

この本の中で、どのような姿勢になっているかにより体内でのホルモン分泌量が影響を受けるという大変興味深い研究結果が紹介されています。それによると、10分以上の安静時間の後に2通りの異なった姿勢を2分間とり、その前後で唾液中のテストステロンとコーチゾルを測定した結果、High Power ポーズの群ではテストステロンが19%上昇しコーチゾルは25%減少したということです。

またLow Powerポーズの群では、逆にテストステロンは10%減少しコーチゾルが17%上昇しているのです。実際の姿勢としては、High Powerではいわゆるスーパーマンが胸を張って立っているような姿勢やガッツポーズのように両腕を上に上げて広げた姿勢で、Low Powerポーズは背中を丸めてうなだれたようなションボリ姿勢です。この研究結果から、米国では会議や面接などの前に自信を高めるために数分間ハイパワーポーズを取る人が増えているとのことです。

身体は心を表現する

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人の姿勢や表情はその時々の心理状態を表しています。たとえば気持ちが落ち込んだり元気がない時は、背中を丸めてうなだれたションボリ姿勢になったり、表情も乏しいか眉間に皺を寄せた険しい感じになります。逆に元気で楽しい気分の時は姿勢も真っ直ぐで顔も正面を向いており表情も笑顔になります。これらは身体の姿勢に関わる筋肉や顔面の表情筋の働きですが、非言語的コミュニケーションにとって重要な役割を果たします。

何も話さなくても一目見るだけで、その人の心の状態が相手に伝わり社会的な関わりを持つことができるのは、これらの筋肉の働きのおかげなのです。筋肉は通常自分の意思でコントロールできる随意筋と、内臓のように自分の意思ではコントロールできない不随意筋があります。通常、日常生活で身体を動かしているのは随意筋といわれる筋肉の働きです。この筋肉は同時に無意識レベルでも働いているのです。

姿勢に関わる筋肉や表情筋は自分で意識的に動かすこともできますが、普段はその時々の心の状態が神経ネットワークを使って無意識下で筋肉に伝えられています。またその時の筋肉の状態は同時に脳にフィードバックされていますので、繰り返し同じ動きをすることによりそのパターンが脳のデータベースに記憶されます。スポーツ選手がトレーニングをするのも、まさにこの脳筋肉ネットワークを学習させていることになるのです。

身体が脳(心)を変える?

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言葉が脳に影響を与えるのと同様に、身体の姿勢や動きも脳に影響を及ぼします。通常は脳からの信号で筋肉を動かして姿勢を保持したり身体を動かしたりしているのですが、同時にその時々の筋肉の状態も脳にフィードバックされています。すなわち脳と筋肉は、一方向ではなくお互い影響を及ぼし合っているのです。このことは筋肉に限りません。腸や心臓などの内臓と脳の関係でも同様のことが起こっています。

例えば、脳腸相関という言葉があります。腸は「第2の脳」とも呼ばれる独自の神経ネットワークを持っており、脳からの指令がなくても独立して活動することができます。また腸ではホルモンや免疫細胞も作られており、腸内細菌の状態がそれらを通じて脳に影響を及ぼしてもいるため、「脳腸微生物相関」という言葉も最近使われています。このように腸の状態次第で、脳の働きが変化しているのです。

心臓にも、「心臓脳」と言えるような複雑な神経ネットワークの存在が研究で明らかになっており、最近では心臓神経学という新しい専門分野も確立されています。また腸と同様に心臓もホルモンを分泌しており、身体全体に影響を与えているのです。最新の研究では、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンといったカテコールアミンやオキシトシンも心臓で作られていることがわかっています。

職場の雰囲気と言葉の関係

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ネガティブな言葉が行き交う職場では、人間関係もギスギスして落ち着かないことが多いと思います。これは、耳から入ってくる言葉により脳のネガティブ思考のプログラムが起動してしまうからです。パワハラが何故問題になるかというと、相手が発するネガティブな言葉が、自分でその言葉を選択できない状況下で脳コンピューターに無理矢理入力されてしまうからです。

実際には言葉だけでなく、視覚情報としての相手の表情や動作なども脳のコンピューターに入力されるため、ネガティブ思考のプログラムがさらに強化されてしまいます。脳コンピューターにおけるWindows10のようなOS(オペレーティングシステム)には、身に危険が迫った時など環境の変化に自動的に最適化するための自律神経系・内分泌系・免疫系などのプログラムが組み込まれています。

いわゆるストレス反応と言われている心身の反応(心拍数や血圧の上昇、筋緊張、不安など)は、闘うか逃げるかといった緊急事態に対処できるよう身体と心の状態を最適化してくれます。逆にリラクセーション反応(心拍数や血圧の減少、筋弛緩、安心感など)は、消耗したエネルギーを再生し健康を回復・維持できるように最適化しており、そのプログラムを起動するスイッチが「ポジティブな言葉」なのです。職場での使う言葉を少しずつ変えていくことで「場」の雰囲気がガラっと変わってしまいます。ポジティブな言葉が中心の職場は気持がすごく楽であり、人間関係も良好で仕事の効率も上がることでしょう。

言葉の置き換えで気持ちをリセット

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「言葉」次第で、人は病気にもなれば健康にもなります。無関係な他人が話している言葉をたまたま聞くだけでも、脳のコンピューターは影響を受けます。すなわち自分にとってネガティブな言葉が耳というマイクからデータ情報として入力され、その結果ネガティブな思考や感情を引き起こすプログラムが起動されてしまうのです。そのプログラムはさらに自律神経系にも影響を与え、様々な身体症状も引き起こされてしまいます。

だから、自分とは関係ないとわかっていても聞いた瞬間にドキッとしたり嫌な気持ちになったりするのです。他人の言葉でネガティブな感情が起こるというのは、脳の中のネガティブ思考プログラムがその単語を聞いた瞬間に反応しているからなのです。そのまま放置しておくと、相手の言葉で起動したネガティブプログラムが脳の中で働き続けますので、その直後に必ず自分で書き換えるかリセットしておくことが大切です。

そのためには逆のポジティブな言葉を使うことになるのですが、普段から一人言練習して習慣化しておかないと使いこなすことができません。自分にとってリセット用のポジティブな言葉を普段からいくつか探しておいて練習しておくことで、他人から言われたネガティブな言葉の影響をできるだけ早く消し去っておきましょう。慣れてくれば、相手の言葉をポジティブな言葉に置き換える練習台にしてしまうこともできます。

言葉が原因でうつになる

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言葉で実際に病気になってしまった患者さんの例をご紹介したいと思います。会社勤務の女性で、うつ病ということで精神科クリニックに数カ月間通院してお薬を飲まれていたのですが、一向に良くならないということで来院されました。その患者さんは、職場の隣の席に座っている同僚が、上司からパワハラ的な暴言や叱責をいつも受けているのを横で聞いていただけで、ご本人自身は上司との関係は問題なかったとのことでした。

上司の同僚への暴言が始まって半年ぐらい経った頃から、不眠や抑うつ気分、食欲不振などのうつ症状がみられるようになり、メンタルクリニックを受診しうつ病と診断されお薬を処方されたようです。多少症状がましになったような感じはあったようですが、出勤するとしんどくなるということが続き、やがて朝起きることもできなくなってしまいました。

その患者さんの場合、子供の頃に父親から暴言や暴力を受けていたとのことで、その時に学習された自律神経系などのストレス反応プログラムが、上司の暴言を聞き続けたことで再び起動したと考えられます。PTSDやトラウマ体験なども、脳のコンピューターが自分でも気づかないキーワードを入力された瞬間に、データベースに記録されている過去の体験や情動といった情報が自動的に引き出されてしまう現象と言えるでしょう。