【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

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最も小さな骨と筋肉が危険から身を守る

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周囲の環境が「安全」か「危険」かを無意識下で判断するニューロセプションの中でも、聴覚からの情報はとても重要です。例えば、オオカミなど捕食動物の唸り声のように単調で低い周波数帯の音や声に対して「危険」と感じ、優しい女性の声や子守歌などのような抑揚のある高い周波数帯の声には「安全/安心」を感じています。これは進化の過程で、低い周波数帯の音と捕食動物を結びつける神経回路が形成されているからです。

耳の中(中耳)には、耳小骨という人体で最も小さな3つの骨が連なって鼓膜からの音の振動を内耳に伝えています。この時に音の振動を調整しているのが、アブミ骨筋というわずか3mm程の体内で一番小さな筋肉です。この筋肉は社会交流神経系の一つである有髄の顔面神経でコントロールされており、緊張させることで低い大きなエネルギーを持った音が入らないようにして耳を守ったり、高い周波数帯の人の声を聴き取ったりしているのです。

低い周波数帯の音が多い雑踏の中で人の声を聴き取ることができるのは、このアブミ骨筋を適度に緊張させることで、高い周波数帯である人の声を選択しているからなのです。逆にアブミ骨筋が弛緩していると、低い周波数帯の大きなエネルギーを持った音が内耳に伝わり人の声は聴き取りにくくなります。これは捕食動物への警戒態勢が優先された状態で、ニューロセプションが「危険」と判断していることによります。