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心と心の繋がりと心拍変動

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とても仲の良い人同士、人と動物との間では心拍変動パターンが同期することがあるといわれています。ハートマス研究所の研究によると、感謝などのポジティブな感情を伴った呼吸トレーニングを実践している同じ職場で働いている仲の良い女性同士の間で、心拍変動が同期したとのことでした。また、長年連れ添ったとても仲の良い夫婦の夜間睡眠中のホルター(持続)心電図の結果でも心拍変動の同期現象が認められています。

人と動物との間の心拍変動の同期現象については、別々の部屋で待機していた15歳の少年と彼の愛犬が同じ部屋で会った瞬間からお互いの心拍変動が一貫性のある安定した状態に変化し、再び離れて別々の部屋に入ると不規則な心拍変動に戻ったというケースが紹介されていました。研究所の報告では、このような同期現象はいつでも起こるというわけではなく、ある一定の条件がそろった時にのみ起こりうるとのことです。

カウンセリングやセラピーにおいて信頼関係(ラポール)を築く技法として、相手の話し方や声の調子、動作、感情、呼吸などに合わせるペーシングがあります。日本語でも「気が合う」「息が合う」「呼吸を合わせる」など、良好な関係を示す表現としてよく使われます。とても仲が良い相手と一緒にいる時に、無意識にお互いの呼吸パターンが一致している時には、安定した呼吸性心拍変動が重要な役割を果たしているのかもしれません。