【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

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呼吸とストレス

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普段意識することなく自然に呼吸をしているのですが、その呼吸の深さや速さは自律神経系で自動的に調整されています。通常安静時の呼吸数は、健康成人で1分間に約12~20回(高齢者:約10~30回)ですが、ストレス時には一瞬止まってしまったり速くなったりと変化します。「息を呑む」「息を潜める」といった文字通りに、心の状態で呼吸パターンが変わってしまうのです。

この呼吸パターンの変化は通常は無意識に起こっており、短期間でそのストレス状況が終わってしまう場合には、その変化に気付くことなく元の安静状態に自然に戻ります。一般的に、不安やストレスを感じている時には浅くて速い呼吸パターンになります。また何かに集中している最中には、ほとんど息をしていないこともあります。これらの変化が長期間続くと、呼吸パターンもその状態をいつまでも持続してしまいます。

内臓の働きは自律神経系で自動制御されているので通常は自分でコントロールすることはできません。しかし呼吸だけは例外で自分でも変化させることができます。これは、胃腸・血管・子宮(平滑筋)や心臓(心筋)など内臓の筋肉と異なり、呼吸は身体を動かしたり姿勢を維持したりする骨格筋(呼吸筋群)の働きだからです。そのため、同じ呼吸パターンが長期間続くことで、スポーツや習い事と同様に呼吸筋群はその動きを 学習してしまうのです。