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手の汗とストレス

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緊張すると、“手に汗を握る”という言葉通り手掌発汗が起こります。これは自律神経の交感神経の働きで、ストレスに対する自然な正常反応として手掌と足底でみられます。何故手に汗をかくのかという理由は、闘うか逃げるかといった自然界でのストレス状況下では、木によじ登ったり武器を手にしたりすることが多く、その時に手掌や足底が乾いていると滑ってしまい、しっかりと握ることができないからと言われています。

発汗には温熱性発汗、精神性発汗、味覚性発汗の3種類があります。この中でストレスの影響を受けるのが精神性発汗です。この時の発汗量を間接的に測定する方法として皮膚電気活動があり、刺激から約2秒後に反応が始まります。警察で使われるポリグラフ(うそ発見器)でも皮膚電気活動は測定され、精神的な動揺を示す身体の生理学的指標として評価されています。

皮膚電気活動は、昔GSR(galvanic skin reflex)と言われていましたが現在はこの表現は使われず、皮膚コンダクタンス(skin conductance change: SCC)が測定されることが多いためSCとも言われます。ストレス刺激で生じた手掌の発汗に伴う電気的変化は通常は数分以内に回復していきます。しかし緊張が強いと、さらに発汗が促され回復に時間がかかってしまったり、逆にストレス刺激に全く反応しないこともあります。