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不安な自分と冷静な自分

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過去のトラウマ体験などで心に傷を負っている場合、一般的に問題となるのはまず「不安感」が挙げられます。そして、「恐怖感」と「怒り」もそれに加わってきます。主にこの3つの感情が絶えずこころの中で大きくなったり小さくなったり変化しています。この時、身体もいわゆる交感神経緊張状態になっていることが多いため回復が難しくなります。

このような時、こころの中は不安、恐怖、怒りなどの感情を感じている「不安な自分」がすべてというわけではありません。実は「冷静な自分」というもう一人の自分がいるのです。ただ、長年のストレス体験の中で小さくなってしまっています。この「冷静な自分」が、こころの傷の回復に重要な役割を果たすことになります。

この「不安な自分」と「冷静な自分」の2人の自分は、誰の心の中にもいて、その時々の状況に応じて変化しています。医学的には、「不安な自分」は大脳辺縁系の扁桃体が、「冷静な自分」は前頭前野がその働きを担っていると言われており、トラウマ体験を繰り返すことにより扁桃体の大きさが大きくなることが最近の研究でわかっています。