【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

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もう一人の自分の存在

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「本当の自分」が小さくなっているとき、日々の生活でのさまざまなストレスを誰が引き受けてくれているのでしょうか。子供の頃に「本当の自分」が耐えることができないぐらいの強いストレスを受けた場合、その状況を乗り切るために、もう一人の自分を無意識に創り出すと言われています。専門的には解離と言われ、生きていくための適応手段でもあります。

しかし解離状態となることで、「もう一人の自分」に辛いストレスを引き受けてもらうということを繰り返していると、いつまでも「本当の自分」がストレスを乗り切る力を身につけることができなくなってしまいます。その都度、新たに「もう一人の自分」を創り出すことで、それぞれの自分毎に心だけでなく身体もさまざまな症状を出すようになります。

日常生活に支障が出るぐらい病的な状態になってしまうと、いわゆる「解離性障害」や「解離性同一性障害」といった診断名がつき、精神科での専門的な治療が必要となります。一方で、表面には出てこないが潜在意識下に存在している何人もの「もう一人の自分」を説明するために、精神科医の小栗康平先生は『内在性解離』という概念を提唱されています。