【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

三ノ宮駅から徒歩5分 ナチュラル心療内科クリニックのブログです。

痛みのもう一つの役割

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検査で異常が見つからない痛みの場合は、本人の訴えが本当であるという前提のもとに薬が処方されます。逆にどんなに痛くても、痛みや苦痛を口に出すのは自分が弱いからであり我慢すべきだと子供の頃から教え込まれていると、本当は痛くてもいつもニコニコ顔で無理して働き続けたりします。

そのため周囲の人たちにとっては、痛みは存在しないことになり、本人が倒れて初めて気づくということも起こったりします。そういう意味では、痛みはコミュニケーションという役割も併せ持っていることになります。このようなことから、同じ症状を訴えていても、その原因や程度は皆違っていることになるのです。

また、痛みが起こる身体的原因があったとしても、痛みの感じ易さは人によって異なり、同じ人でも心の状態で変化します。専門的には「疼痛閾値」という表現をしますが、不安・緊張・抑うつ気分などがある場合は疼痛閾値が下がるため、そうでない時より痛みを感じ易くなると言われています。

自覚症状は主観の世界

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身体の症状と違って精神症状の場合は、診察と心理テストが中心となり、身体の病気のような客観的な検査はほとんどありません。身体の異常からきている精神症状の場合は、CTやMRIや脳波などの検査ができますが、身体的には問題ない不安や抑うつ気分などの症状は、患者さんの訴えや表情を手がかりに薬を処方します。

身体の病気でも、検査で異常が見つからないような痛みや倦怠感などの症状は、全て主観的な情報を頼りに治療を進めていくことになります。特に慢性の原因不明の痛みについては、痛みを抑えることが治療の目的となり鎮痛剤が処方されたりします。そのため、長期間薬を飲み続けることになってしまうのです。

明らかな怪我や検査でがんや潰瘍などの異常が判明すれば、その痛みの原因と考えて治療が可能となります。痛みの程度を客観的に測定する方法はまだ見つかっていません。そのため、原因が見つからなくても本人が「痛い」と訴える限り、その言葉に従って病院は痛み止めを処方することになります。

医学は科学的?

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医学は科学的でなければならないと一般的に考えられていますが、実は今の科学のレベルでは、人の健康や病気のごく一部しか解明されていないのです。特に患者さんが訴えられる症状は極めて主観的な世界です。その症状を手がかりにさまざまな検査をして、その原因を突き止め治療しようとするわけです。

通常、主観的情報である自覚症状と客観的情報である検査データの2つの要因を考慮していくことになるのですが、現在一般的な病院で行われている検査では異常が見つからないことも多く経験します。診察でも異常所見がなく検査結果も問題ないとなると、自覚症状のみで診断名をつけて薬を処方することになります。

例え検査で異常が見つかったとしても、それは結果として身体の中で起こっている変化であり原因ではありません。近代西洋医学が対症療法中心のアロパシー医学であるのは、結果として起こっている心身の変化しかわからないからであり、その変化を異常と考え取り除くことを治療としているからです。

低血糖と自律神経

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エネルギーの材料として大切な糖は、血液により身体の全ての細胞に送り届けられています。その血液中の糖の量(血糖値)は、通常空腹時には約80~110mg/dlが適正値とされており、食事やストレスなどでその値が一時的に変化します。人の細胞は、血糖値がおおよそ100mg/dl前後で最適な働きをすることができるのです。

身体にとって必要な3大栄養素の中で、血糖値を上昇させるのは糖質(炭水化物)です。タンパク質や脂質はエネルギー源となりますが、血糖値はほとんど変化させません。この糖質による食後の高血糖と、その後のインスリン分泌による反応性の低血糖が自律神経のバランスを崩してしまいます。

低血糖状態になると細胞が働かなくなってしまうため、身体の中で血糖値を上げるホルモンが分泌されます。特に、副腎から出てくるアドレナリンやコーチゾルなどのストレスホルモンは、低血糖状態を防いでくれますが、同時に交感神経の過緊張状態も引き起こし、動悸や不安、息苦しさや冷汗といった症状の原因となります。

栄養療法という選択肢

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栄養が不足する食生活を毎日続けていると、細胞やエネルギーの再生が不十分となりストレスに対する抵抗力も落ちてしまいます。本来だったら十分頑張れるストレス環境だったとしても、脳も含めた身体機能が低下していることで乗り切ることが難しくなったりするのです。

薬物療法は、さまざまな要因の結果として起こっている脳の中の変化を改善することを目標とします。本来の原因となる要因は今の薬では解決できません。そのため、原因が改善されていない限り、薬を飲まなくなれば再発したり症状が悪化したりするわけです。

栄養不足が原因であれば、それを解決することが根本治療になるにもかかわらず、今の日本での保険診療での標準治療では、結果としての症状を薬でコントロールすることが中心となっているため、いつまでも薬を飲み続けなければならず、減薬や断薬といったことも難しくなってしまうのです。

細胞の材料は栄養素

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米国ではナチュロパシー(自然医学)という専門領域があり、健康と病気における栄養バランスを重視しています。身体の細胞は食べ物を材料としてつくられているわけですから、当然材料を変えてやると体質も変わるはずです。脳の細胞も当然その影響を受けます。

脳の働きに問題があるというのであれば、脳神経細胞の材料としての食べ物もその治療においては重要な鍵になってくるのです。ところが今の時代は、冷凍食品やインスタント食品などの加工食品が多く、食べてはいるけれど栄養の必要摂取量は昔に比べるとかなり減っていると言われています。

一般的に、「旬のものを丸ごと食べる」のが健康に良いとよく言われています。これは、旬のものは一番その食材の栄養価が高いということなのです。それを丸ごと食べることによって、できるだけ効率よく栄養の摂取ができるわけですが、加工食品は栄養のないものも含めて食品としているので、同じ100グラムを食べたとしても実際に栄養となる量は、すごく少ないわけです。

栄養障害と薬

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薬は、体内ではアルブミンというタンパク質により運ばれています。栄養障害でタンパク質が少ないために薬の効きが悪くなり薬の量が増えている場合は、まずは栄養状態を改善することが減薬の第一歩となります。また、糖質中心の食事による食後の高血糖とその後の低血糖といった血糖値の乱高下は、自律神経のバランスを崩すため減薬を困難にしてしまいます。

一般的に幸せホルモンと言われるセロトニンなど脳内神経伝達物質(脳内ホルモン)の材料は、アミノ酸、ビタミンB6、ナイアシン、鉄、葉酸などの栄養素であり、これらが不足していると不安感や抑うつなどの症状の原因となってしまいます。その場合、食事内容を改善したり、必要であればサプリメントも併用したりすることで、症状改善や減薬・断薬が容易になります。

当クリニックでの薬に頼らない治療は、「思考」「行動」「栄養」の3つの要因を自分自身でコントロールできるようにしていく方法であるため、減薬・断薬プログラムとしても応用することができます。バイオフィードバック、呼吸法、筋弛緩法、自律訓練法、誘導イメージ法などの行動療法、マインドフルネス認知行動療法、分子栄養療法、臨床アロマセラピーなど補完代替療法を併用しながら、無理のないペースで減薬・断薬していくことができます。

減薬・断薬のための準備

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脳の働きに影響する薬物の減量や中止は、できるだけゆっくりと薬がない状態に心身を慣らしていく必要があります。この場合、その時に起こる自律神経系、内分泌系、免疫系などの調整系システムの変化を、自分自身でセルフコントロールできるようにしておくことが重要なポイントとなります。

ベンゾジアゼピン離脱治療として有名な「アシュトンマニュアル」の中でも、行動療法や認知行動療法などの心理療法、アロマセラピーや瞑想などの補完代替療法、エアロビクスやウオーキングなどの運動療法を併用することで非常に優れた長期的効果が認められると記載されています。

これらは、自分自身で「思考」と「行動」を変えることができるようになることで、減薬・断薬による心身への負担を減らしてくれるとても良い方法です。また、「栄養」状態も症状の原因となったり、薬の効果に影響を与えたりします。この「思考」「行動」「栄養」の3つの側面からアプローチすることで、最終的に薬を減らしたり中止したりすることができるようになるのです。

近代西洋医学は対症療法の医学

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日本の保険診療で行われている近代西洋医学による標準治療は、英語ではアロパシー医学(allopathic medicine)と言われる対症療法の医学です。日本語では逆症療法と翻訳され、症状を押さえることが治療の目的となり、その方法として薬物・手術・放射線が中心となります。

すなわち、根本原因の治療は実はほとんど行われていないのです。このため、症状が改善しない限り薬物療法を継続したり手術を繰り返したりすることになります。精神科や心療内科で使われる抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などもアロパシー医学の治療法であるため、症状が改善しない限り長期間に渡り服用し続けることになり、副作用や依存性などの問題が出てきます。

薬は、本来身体の中には存在しない化学合成物質であるため、必要な時に必要な量だけピンチヒッターとして使用すること好ましく、その間に症状の原因を突き止めて改善していくことが本当の意味での治療となります。そのためには、症状の原因となる要因を自分自身で解決できるようにしていくことが重要となります。

ガイアメディスン

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地球を一つの生命体「ガイア」ととらえる考え方があります。人間の身体は、約60兆の細胞からできていると言われてきましたが、2013年に発表された論文では実際には約37兆2千億個だということです。地球上に存在している多くの生物、大地を構成している鉱物や水、そして地球を取り巻く大気など、地球にとっての細胞とでも言うべき全ての存在はお互いに密接に関係し合っています。

人の細胞の中で、周囲との調和を無視してひたすら増え続ける細胞があります。いわゆるがん細胞は、その代表的なものですが、誰でも毎日数千個はできていると言われています。しかし健康な状態では、身体の免疫細胞が働くことで、そのほとんどが身体から除去されてしまいます。

地球環境とのバランスを無視して、ひたすら増え続けている人間の存在も、地球から見るとがん細胞と同じようなものかもしれません。地球の免疫機能が働いて、人類が地球上から排除されてしまわないようにするためには、地球を健康な状態にしてくことも、これからの医療は考えていかなければならない時代になっているような気がいたします。そのための「ガイアメディスン」が、これからは必要とされることでしょう。