【薬に頼らない治療】ナチュラル心療内科のブログ

三ノ宮駅から徒歩5分 ナチュラル心療内科クリニックのブログです。

カイロプラクティック

natural-blog, · カテゴリー: 未分類

カイロプラクティックは、1898年にD.D.Palmerが米国でカイロプラクティック学校を創設したのが始まりと言われています。脊椎の状態(アライメント)が脊髄や神経系に影響し様々な身体症状や病気が起こっていると考え、手技療法を中心としたアプローチでアライメントを調整していきます。

通常医学と同じ大学院大学としてのカイロプラクティックの医学校があり、解剖生理学などの基礎医学や西洋医学的な診断技術などの臨床医学も勉強します。実際カイロプラクティックの医師の診察では、一般の病院で行われるような神経内科的診察や、レントゲン撮影も含めた整形外科的な筋骨格系の検査も実施します。

診察や検査の後の治療方法が、西洋医学では薬物療法と手術が中心になるのに対して、カイロプラクティックでは様々な種類の手技療法で脊柱のアライメントを調整していくという違いがあります。研究論文も多く、腰痛については整形外科とカイロプラクティックの治療効果に有意差はないというエビデンスもあります。米国では、現在約8万人のカイロプラクティックの医師がおり医療保険も使うことができます。

医療一元主義と医療多元主義

natural-blog, · カテゴリー: 未分類

日本は近代西洋医学だけを医療とする「医療一元主義」の国です。そのため、国家資格である鍼灸師や柔道整復師や指圧あんまマッサージ師も、法的には“医業類似行為”であり医業ではないと決められています。世界的には、その国固有の伝統医学も含めた「医療多元主義」が主流であり、実は米国も医療多元主義国です。

日本での医師免許は歯科医と獣医を合わせて3種類ですが、米国ではそれに加えて「カイロプラクティック」「オステオパシー」「ナチュロパシー」の医師免許資格があります。資格取得にはそれぞれの専門医学校を卒業し、日本での国家資格に相当する州ごとの資格試験に合格しなければなりません。

中でもオステオパシーは近年、代替医療ではなく近代西洋医学と同じ標準医療に含まれるようになっています。そのため、通常の病院内で他の一般的な医療従事者と一緒に働いています。このように、米国は「カイロプラクター」「オステオパス」「ナチュロパス」と呼ばれる専門医が存在する医療多元主義国家なのです。

米国は補完・代替医療先進国

natural-blog, · カテゴリー: 未分類

日本では、近代西洋医学だけが唯一信頼できる科学的根拠のある医療とされていますが、実際の治癒がどのように行われているのかはプラシーボ効果も含めてまだほとんど解明されていません。しかし、世界中には近代西洋医学以外にも補完・代替医療や伝統医学が存在しています。

米国は近代西洋医学の最先端の研究や臨床応用を実践している国ですが、実は補完・代替医療の研究においても世界をリードしているということはあまり知られていません。1992年に国立衛生研究所(NIH)の中に年間予算が約2億円で「代替医療事務局(OAM)」が設立され、その後「国立補完・代替医療センター(NCCAM」となり予算も年々増加し、2002年には年間百億円の国家予算が研究資金として計上されています。

その後も研究予算は増え続け、現在年間約130億円の国家予算が補完・代替医療の研究に使われています。センターの名称も2014年にそれまでの「国立補完・代替医療センター(NCCAM)から「国立補完・統合健康センター(NCCIH)」に変更され、病気治療だけでなく予防や健康医学も含めた広い領域での研究が行われています。

人は何故治るのか?

natural-blog, · カテゴリー: 未分類

多くの医学的研究が世界中で行われている中で、プラシーボ効果やノーシーボ効果の研究は倫理的問題も大きいため、実際に行われることは少なく臨床応用も難しいのが現状です。しかし、「人は何故治るのか?」という本質的で重要なテーマにおいて、今後必ず必要となる研究テーマだと思います。

私個人的にも、良くも悪くも信じることで人の健康状態が実際に変化するということについて、もっと積極的に研究が行われても良いと考えています。本来身体に備わっている自律神経系・内分泌系・免疫系といった調整系を中心とした「治癒システム」のメカニズムが今後解明されていくことを期待しています。

世界各国の伝統医学や補完・代替療法の中には、この「治癒システム」を何らかの方法で回復したり高めたりすることで治療効果が認められるものが数多く含まれています。「信じる力」は、その中でも大きな役割を果たしており、そのさらなる研究と臨床での実践が望まれます。

プラシーボ手術

natural-blog, · カテゴリー: 未分類

昔は手術についてもプラシーボ手術(偽手術)と比較するという研究手法が用いられていました。狭心症患者さんの心筋への血流量を増やす手術、脊椎の圧迫骨折の椎骨形成術、膝関節の半月板損傷における内視鏡下軟骨切除術などの手術において、実際にメスで身体を開くが何も処置せず閉じたり、手術のふりをするだけだったり、内視鏡で確認はするが病変部位を除去せず終わったりするプラシーボ手術が行われていました。

いずれの場合も、実際に治療としての手術が行われていなかったにもかかわらず、症状が改善したり治ったりするという患者さんの割合が、実際に手術を行った患者さんの結果と大差はありませんでした。手術の研究においては、患者さんには偽手術だということを言わずに行うため、患者さんをだましていることになり、倫理上問題が大きいということで最近は行われなくなっています。

手術以外にも、飲み薬と注射薬と比べた場合、プラシーボ効果は注射の方がより高いという研究や、より高価な偽薬の方が効果も高くなるという研究などもあり、治療による負担が大きい方がより期待感も高くなり、結果的にプラシーボ効果もより大きくなるのではと言われています。

“病は気から”とノーシーボ効果

natural-blog, · カテゴリー: 未分類

ノーシーボ効果(反偽薬効果)という言葉があります。これは、偽薬であるにも関わらず副作用があると信じ込むことで実際に副作用が認められたり、本物の薬では副作用が増強されたり、この薬は効かないと思い込むことで薬の効果がなくなってしまったりすることを示しています。

このことは、病気の発症や経過は心の状態の影響を受けているということを意味しています。解剖生理学的にも、意識の場である「脳」は神経系・内分泌系・免疫系のネットワークにより身体と繋がっており、ストレスで病気になったりするということが多くの研究によりすでに証明されています。

病気が長引く場合、健康だった頃の身体感覚や心の状態を思い出せなくなってしまっていることも多く、もう治らないと思い込んだり、繰り返し体験してきた治療の副作用による症状への不安感が強くなったりすることが、ノーシーボ効果として影響している可能性もあるのではないでしょうか。

偽薬とわかっていても効果がある?

natural-blog, · カテゴリー: 未分類

信じ込むことで効果が認められる偽薬ですが、偽薬とわかっていても効果があるという研究報告があります。この研究では、腰痛の患者さんに対して通常の治療のみのグループと、偽薬の説明をした上でそれを追加したグループの間でその治療効果が比較検討されました。

結果は、通常の治療だけのグループの痛みの改善が9~16%だったのに対して、偽薬とわかった上でそれも併用したグループでは30%腰の痛みが改善したとのことです。過敏性腸症候群の治療においても同様の研究が行われており、無治療で症状改善した人が35%だったのに対して、偽薬とわかっていて服用した人の59%に症状の改善が認められたと報告しています。

このようなことが起こる理由として、病気になれば病院を受診して医師や看護師と会話をしたり薬を服用したりするといった医療的な関わりを日常的に繰り返してきたことで、身体の治癒システムが条件付けされ、たとえ偽薬とわかっていても身体が自動的に反応しているのではないかと言われています。

アクティブ(活性)プラシーボ

natural-blog, · カテゴリー: 未分類

副作用も同じように起こる偽薬としてアクティブ(活性)プラシーボがあります。これは、副作用を模倣する偽薬で、抗うつ剤を服用したことで起こりうる眠気や倦怠感などを、別の薬効成分で起こるようにしたものです。例えば抗アレルギー剤の成分で偽薬を作ることで眠気や倦怠感も感じることができるのです。

プラシーボ効果を高めるためには本物の薬だと信じ込むことが重要であり、現在の無作為二重盲検法による薬の評価では、副作用を感じることで本物だと信じ治療効果への期待感も高まり、薬効以外のプラシーボ効果も増強して本物の薬の方がより効果があるという結果が出ているのではないかという意見もあります。

2004年のコクランのシステマティック・レビューという世界的にも信頼性の高い研究報告では、この副作用も模倣したアクティブ・プラシーボを使った研究結果では、抗うつ薬と偽薬の間で有効性の違いは認められなかったと報告されています。しかし製薬会社での臨床治験では、このような副作用も模倣した偽薬は用いられていません。

偽薬を使った研究の落とし穴

natural-blog, · カテゴリー: 未分類

無作為二重盲検法による薬の実際の効果の検証においては、それに参加する患者さんにも本物と偽物の2種類の薬が混ざっているということが最初に説明されます。そのどちらを自分が飲むかは、医師も患者さんもわからないということで、薬の効果が客観的に判定できるということになっています。

しかしこれでは、本当の意味でのプラシーボ効果は正確に判定できないのです。すなわち、患者さんはもしかしたら偽薬を自分が飲んでいるかもしれないという疑いの思いを持つ可能性もあり、そうなると心から信じ込んで飲んだ場合に比べてプラシーボ効果の結果が低く出てしまうことになります。

それでは、どうやって患者さんは本物の薬と偽薬を区別することができるのでしょうか。それまでに他の抗うつ剤を飲んだことがある患者さんは、その副作用としての眠気や倦怠感などを経験しています。もし飲んだ治験用の錠剤が偽薬の場合、副作用を感じないということで偽薬と疑ってしまう可能性があるのです。

信じる力(プラシーボ効果)

natural-blog, · カテゴリー: 未分類

病気の治癒に影響を及ぼす要因として「信じる力」があります。薬物療法の世界では一般にプラシーボ効果(偽薬効果)と言われ、新薬の臨床治験で行われる無作為二重盲検法という研究手法では、薬効成分が入っていない同じ形をした乳糖などで作られた偽薬(プラシーボ)が使用されます。

新薬の研究では、薬の効果を検証する時に比較対象のために偽薬を使います。これは、薬効の一部にはプラシーボ効果が含まれているというということがわかっているからです。これは、薬を飲めば治ると信じることで、実際に症状が改善したり病気が治ったりすることがあるということを示しています。

特に抗うつ剤においてはこのプラシーボ効果が高いと言われ、平均すると約40%の人が抗うつ剤と信じて偽薬を飲んで効果があったという研究結果が出ています。最近の研究でも、プラシーボ効果を除いた抗うつ薬そのものの薬理効果としては、5人から10人に一人の割合でしか効いていないということが報告されています。